京都ESSの皆様
夏も終盤になってなお、暑さはとどまるところをしらない勢いですね。今年の夏は、「猛烈残暑」の年とも言えそうです。しかしながら猛烈な残暑となっているものの、電気の使用量は昨年と比べて大幅に上回ることは無かったそうですよ。どこの家庭でも企業でも施設でも…至る所で節電対策が実施された結果、冷夏並みの電気使用量であったとのことです。そう言われてみると、いつの間にか「緑のカーテン」が夏の恒例となっている気がしませんか。日本人のライフスタイルに「セツデン」が定着しつつあると感じた夏でした。
さて、涼しい秋の便りを待ちわびながら、ホットな8月のニュースレターを配信いたします。
【8月4日】
プラクティス: 斉藤誠一郎様 Game, “The Hundred poems by One Hundred Poets”
参加者: 34名
【8月11日】
プラクティス: 田中隆一様 Talk and Discussion, “Olympic”
参加者: 33名
【8月18日】
特別講演: Mr. Matthew Sitcow ”How to Master English Fast?”
参加者: 37名
【8月25日】
プラクティス: 鯰越香織様 Genre:Talk, “Let's use proverbs!”
参加者: 32名
≪TOPICS≫
会話の中で何気なく発した言葉に対して「その言葉、もう死語ですよ」と言われてハッとしたこと、もしくは相手の言葉を聞いてとっさに「最近言わなくなったよな」と思ったこと、皆さんそれぞれご経験がおありかと思います。そうなのです、言語は生きているのですね。死語がある一方、もちろん新語もあります。さて今月は「今どきの英単語」についてお話しさせてください。つい先日、私も初めて耳にした言葉でした。
突然ですが、その新語を含んだダイアログを用意いたしました。不明解な単語があっても、現時点で辞書は引いていただかなくて結構ですよ。気軽にご一読ください。
Ken: Do you know how many languages are in the world?
Betty: Let’s see… about 3,000?
Ken: No! More, Betty!! Over 8,000 languages, Wikipedia says.
Betty: So that’s wikiality, isn’t it?
Ken: Exactly.
いかがでしたか。比較的簡単な単語が並べてある会話文ですが、クエスチョン・マークが配当される箇所があったかと思います。
先ず “Wikipedia”、こちらは既に多くの方がご存知かと思います。ウィキペディアは、インターネットに繋がる環境であれば、誰でも書き込んで百科事典の内容を充実させることができる、言わば万人参加型の「フリー百科事典」です。
問題は次ですよね、“wikiality”。この言葉は、上記のWikipediaとreality(現実)から造られた造語です。その定義は「物事の事実はさておき、ウィキペディアのようなシステムを通して多数決原理によって“真実”が形成されること」です。大勢の人が同意するからこそ真実だとされることを指します。2006年アメリカのテレビ番組がきっかけで全米中に影響を与え、話題となった新語だそうです。
英語に限らず、全ての言語において新しい言葉は形成されます。私たちは言語を持つからこそ他者との意思疎通ができ、また言語は人間が使うからこそ絶えることなく在り続けることができるのです。そう考えると人々の生活に応じた言葉、時代に応じた造語が形成されることはむしろ自然なことなのかも知れません。
私たちと言葉は切ってもきれない関係なのです。
新語や造語を覚えても実際に使う機会は滅多に無いかと思いますが、英語の勉強の息抜きに調べてみるのはいかがでしょうか。その国の背景が垣間見える瞬間があるかも知れませんね。
やはり、言葉を勉強するって奥が深いです!楽しいです!!9月からも英語学習の楽しさをもっともっと発見していきましょう。
【3 Key-Words from News Letter of this month】
1. (新しい言葉{ことば}を)作る: coin (動詞) ※「硬貨」を指すコインと同音異義語
2. 多数決原理: majority rule
3. ウィキペディアのようなシステム: Wikipedia-like system
“wikiality”にご興味がある方は、是非こちらをご覧ください。
http://www.colbertnation.com/the-colbert-report-videos/72347/july-31-2006/the-word---wikiality
京都ESS スタッフ
小寺裕子